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ご購入マニュアル

予算を立てる

1.預金から考えてみる

住宅を購入する際、一般的に住宅ローンを借りますが、一定の金額は手持ち資金から「頭金」として用意しなければなりません。この頭金は通常「価格の2割」以上とされています。つまり、手持ちの預金が価格の2割になるように逆算すれば「買える額」の目安がわかります。但し、家を買うと税金や手数料などもかかります。この諸費用(※)も手持ち資金でまかなうのが原則なので、実際には価格の2割以上の預金が必要です。但し、最近は売買価格の100%融資や諸費用一部も住宅ローンで借りれる場合がありますので頭金が少なくても購入出来る場合もあります。
※諸費用の目安は新築で「価格の5%」、中古で「価格の7%」といわれています。2割の頭金と合わせて、預金の額を、新築なら「0.25」、中古なら「0.27」で預金の額を割ればおおよその買える額(購入可能額)が逆算できます。

2.年収から考えてみる

住宅ローンを「いくら借りられるか」によっても、買える価格が左右されます。借りられる額は「いくら返せるか」で決まります。この「返せる額」は年収から判断することができます。年収に占める年間のローン返済額の割合(年収負担率)は25%程度におさめるのが通常です。年収から「返せる額」を計算すれば、おおよその借りられる住宅ローンの額が割り出せます。この「借りられる額」からおおよその「買える額」を逆算するのです。

希望条件の整理

新しい家に求めるもの

大まかな予算を立てたら、次に、欲しい家の希望条件を整理します。
まず、どうして家を買うのか、その理由を書き出し、家が欲しくなった理由を挙げてみると、おのずと今の家に対する不満が明らかになるはずです。それらを解消してくれることが、新しい家の条件になるのです。それを元に具体的な希望条件を挙げてみましょう。

情報収集

情報収集の手立て

(1)情報誌 (2)新聞 (3)チラシ (4)ダイレクトメール (5)看板 
情報が集まったら、まず自分の希望条件に合うかどうかを検討します。

不動産会社の対応や信頼性もチェック!

不動産会社に問い合わせる時は、同時に担当者の対応ぶりも要チェック。誠実な対応をしてくれるかどうかは電話の話し方ひとつにも表れるものです。不動産会社の信頼度を確認するには、県の宅地建物取引業担当課で「業者名簿」をチェックするという方法もあります。名簿には不動産会社の過去の営業実績や行 政処分歴、資産の状況などが記載されており、窓口でチラシなどに書いてある不動産会社の免許番号を伝えれば閲覧できます。

現地の見学

2.一戸建てのチェックポイント

一戸建てを現地見学するときは、マンションとは異なるチェックポイントがあります。モデルハウスのない都市部での未完成物件では、図面だけで判断しなければならない場合も出てきます。また、近所づきあいや学校の評判などは周辺住民に聞いてみるとよいでしょう。聞いてみて初めて気が付くこともあるはずです。

・敷地の以前の状況 (どんな用途だったか、どんな建物が立っていたか)
・商店街やスーパーなどの買い物情報。
・学校など教育施設についての評判。
・公園などの遊び場、レクリエーション施設。
・平日、週末それぞれの周辺道路の混み具合。
・周辺に気になる騒音や臭いはないか。
・敷地が接するのはどんな道路か。(幅は何mか、私道ではないかなど)
・敷地の日当たりや水はけ(雨の日にチェック)はどうか。
・基礎のコンクリートに深いひび割れはないか。
・各部屋でビー玉やゴルフボールが一定方向にばかり転がらないか。
・ドアや窓を開け閉めしてみて、引っ掛かるところはないか。
・床を歩いてみて沈みやきしみはないか。
・天井裏や床下をのぞいてみておかしな点はないか。
・省エネに対する配慮や工夫は何かあるか。(高断熱・高気密など)
・建ぺい率、容積率に余裕はあるか。(増改築のしやすさに影響)
・窓の位置が隣の家の窓と向かい合ったりしていないか。
・各居室の広さは十分か。(LDは10畳以上、居室は6畳以上が望ましい)
・収納スペースはどこに、どれくらいあるか。(建物面積の6%以上が目安)
・床に段差はないか。(なるべくないのが望ましい)
・手持ちの家具などを置く位置はどこか。
・キッチンなど水まわりは家事のしやすい間取り、動線か。
・階段の上り下りは安全か。(斜面、踏み面の広さ、滑り止めなど)
・水道の負担金がある場合はいくらか。
・ガスは都市ガスか、プロパンか。
・駐車スペースに自分の車が入るか。
・自転車を置くスペースがあるか。
・その他

1.マンションのチェックポイント

・眺望や騒音はどうか。 (周辺の建物との間隔、道路や工場の音など)
・隣地が空き地などの場合、建築計画はないか。
・各居室の採光、通風はどうか。
・壁や床のコンクリートの厚さはどれくらいか。
・上下左右の住戸の間取りはどうなっているか。 (接する部分に注意)
・バルコニーの奥行きはどれくらいあるか。 (1.5m以上が望ましい)
・電気容量はどれだけか、将来増量できるか。
・電話は何回線まで増やせるか。
・コンセントの位置と数は適切か。 (家具の位置も考えて)
・各室にエアコン用スリープ(孔)と コンセントはあるか。位置は適切か。
・駐車場は何台分あるか。自分の車は入るか。 (特に機械式の場合)
・駐輪場の台数はどれくらいか。 (戸数の200%以上が望ましい)
・共用施設の利用法、利用時間などは どうなっているか。
・管理体制はどうなっているか。 (管理人は常駐か通勤か、など)
・その他
※見ただけでは分からない項目については、不動産会社の担当者に質問してください。

資金計画を立てる

ローン契約時

●保証料
保証協会等に支払う保証料。振り込みが一般的。
●団体信用生命保険特約料
死亡や高度障害に備えて入る生命保険。ただし銀行ローンの場合は、銀行が保険料を負担することもあります。
●特約火災保険料
振り込みによる年払い又は長期一括払いが一般的です。なお、地震保険は任意です。
●事務手数料
融資手数料ともいわれます。金融機関や購入する住宅により、金額は異なります。
※つなぎ融資を受ける際は、新たに事務手数料がかかります。

残金決済

●購入代金の残金
価格からすでに支払った手付金を除いた額で、現金又は金融機関の保証小切手で支払うことが多い。
●仲介手数料
国土交通省が定める報酬規定によるものとし、現金や小切手で仲介会社に支払います。

契約

売買契約時のチェックポイント

重要事項説明書を事前にコピーしてもらい、不明点を明確にして説明会等に出席します。分からないこと、不明なことは不動産会社の担当に十分に質問して、納得できたら契約書の内容をしっかり理解して署名、捺印します。この時、手付金の支払いやローンの申し込みを行なうケースもあります。

登記

●登録免許税
購入した住宅によって必要な税額は異なりますが、司法書士に現金で預けて支払ってもらいます。
●登記代行手数料
現金で司法書士に支払います。法定の報酬以外に、法務局までの交通費や拘束費(日当)なども含まれます。

入居時

●引越費用
引越会社に依頼した場合にかかります。距離や荷物の量によって異なります。
●修繕積立金、水道負担金など
新築マンションでは修繕積立金が、新築一戸建では上下水道負担金が必要な場合があります。

購入後

購入後にすべきこと、すると得すること

購入後は各種税金の申告を行ないましょう。申告することで税金が軽減・還付されるケースがあるので忘れずに! 購入後の手続きで最も重要なのが、各種税金の申告です。不動産取得税の申告は原則として購入後60日以内。また両親から資金援助を受けたり、ローンを利用した場合には、確定申告することで軽減や還付が受けられることになります。

■ 税金の申告
●不動産取得税
家を購入したら、原則60日以内に不動産取得税の申告をすること。居住用の場合、一定の条件を満たせば大幅に軽減される場合があります。
●贈与の特例
両親から資金援助を受けて一定の条件を満たす家を購入した場合、贈与を受けた翌年に確定申告すると、一定の額までは無税になる場合があります。
●住宅ローン控除
住宅ローンを使って家を購入した場合、確定申告すると徴収された所得税の一部が数年間、戻ってきます。サラリーマンであれば、2年目以降は年末調整で控除が受けられる仕組みになっています。

■ 返済を楽にする
●繰り上げ返済
ローンの返済途中でまとまった額を返すことを「繰り上げ返済」といいますが、預金が貯まったら、金利の高いローンから繰り上げ返済を行っていくと、返済負担がかなり軽くなるはずです。
●借り換え

今は低金利局面なので可能性は低いが、返済の途中で金利が下がったら「借り換える」という方法もあります。

■ 家のメンテナンス
●一戸建て
屋根や基礎、外壁などを定期的にメンテナンスすることで、住まいの寿命が大きく伸びます。
●マンション
共用部分は管理組合単位で行うが、室内の占有部分は自分の手でメンテナンスする必要があります。

入居後

主な手続き

・住民票の移動届け
・印鑑登録の変更
・転校届け(公立の小中学校の場合)
・電話の移設
・電気、ガス、水道の届出
・銀行の住所変更、解約手続き
・運転免許証の住所変更
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